ジム・ロジャーズの、アメリカのファニーメイ・フレディマック救済策についての批判記事です。
US Is "More Communist than China"
9月8日(CNBC):
アメリカ合衆国は中国より共産主義だ。
The nationalization of Fannie Mae and Freddie Mac shows that the U.S. is "more communist than China right now" but its brand of socialism is meant only for the rich, investor Jim Rogers, CEO of Rogers Holdings, told CNBC Europe on Monday.
ファニーメイとフレディマックの国営化はアメリカ合衆国が今現在では中国より共産主義だということを示しています。しかし社会主義のブランドが適用されるのは、お金持ちだけです。とジム・ロジャーズは月曜日のCNBCヨーロッパで言いました。
"America is more communist than China is right now. You can see that this is welfare of the rich, it is socialism for the rich… it's just bailing out financial institutions," Rogers said.
「アメリカ合衆国は今現在では中国より共産主義です。金融機関を救済しています。これは金持ちのための福祉、金持ちのための社会主義です。」とロジャーズは言いました。
Stock markets jumped after the U.S. government's decision to launch what could be its biggest federal bailout ever, in a bid to support the housing market and ward off more global financial market turbulence.
アメリカ合衆国政府が、住宅市場を支え、世界の金融市場の混乱を防ぐために、今までで最大の連邦緊急援助を開始すことを決定した後、株式市場は上昇しました。
But Rogers said in the long term the move spelled trouble.
しかし、ロジャーズ氏は長期的にはその動きが混乱を招くと言いました。
"This is madness, this is insanity, they have more than doubled the American national debt in one weekend for a bunch of crooks and incompetents. I'm not quite sure why I or anybody else should be paying for this," Rogers told "Squawk Box Europe."
「これは狂気です。彼らはペテン師と役立たずどものために週末だけでアメリカ合衆国国家の負債を2倍にしました。私は、私か他の誰かがなぜこれを払わなければいけないのか全くわかりません。」とロジャーズは"Squawk Box Europe."で言いました。
"You certainly gonna see a huge jump in any financial institutions which owned a lot of Fannie or Freddie … because they don't have to worry about going bankrupt all of a sudden," Rogers said.
「確かに多くのファニーメイかフレディーを持っている金融機関は、ファニーメイやフレディーが突然破綻する心配がなくなったので大きく上昇しています。」
"Bank stocks around the world are going through the roof, that's 'cause they've all been bailed out. You don't see the homeowners in Kansas going through the roof 'cause they're not being bailed out," he added.
「世界中の銀行株は、彼らがみんな救済されましたので大きく上昇しました。しかし、カンザスの住宅所有者たちは救済されていません。」と付け加えました。
引用元記事(一部抜粋)
ファニーメイとフレディマックが、保証・保有する住宅ローン関連資産の残高は5兆ドル超と、ジム・ロジャーズが常々警告を発していた米国債の発行残高約4兆7000億ドルすら上回ります。(
参考ニュース記事)
本来ならアメリカ内外の銀行など債権所有者がそのリスクと損失を負うべきものですが、それをアメリカ国民が負うことになりそうです。
サブプライムローン問題が表面化した当初は、アメリカは住専などに公的資金を注入した日本とは違うという論調でしたが、なんだかあんまり変わらなくなってきました。
利益は資本主義に基づいて配分され、損失は社会主義に基づいて負担するのである。
(某掲示板より)
さらなる混乱がありそうです。上記CNBC記事の続きです。
※2008年9月8日のCNBCの記事をもとに書いています。筆者は英語に自信があるわけではないので、その点も踏まえて内容についての判断は自己責任でお願いします。