ジム・ロジャーズに関する記事で少し疑問に思う記事がありました。
10月26日 朝鮮日報
著名投資家、中国株式の先行きで判断割れる
「来年1月に上海株式指数が9000ポイントを難なく超える」(ジム・ロジャーズ氏)
「中国市場は過熱しすぎており、買い銘柄を探すのは困難だ」(ウォーレン・バフェット氏)
世界的な投資家二人が、中国株式市場に対し正反対の見方を示し、注目を集めている。
「商品投資の天才」として知られるジム・ロジャーズ氏は24日、英デーリー・テレグラフ紙とのインタビューで、「中国株式はまだバブルとはいえない。来年1月には上海(総合)株価指数が9000ポイントを難なく超えるだろう」と強気の見通しを示した。3カ月後には現在の株価水準(25日現在、5562ポイント)よりも60%上昇するという見方だ。ロジャーズ氏は「中国株式は売らずに持ち続けたい。わたしの娘も保有することになるだろう」と長期スタンスを示した。
ロジャーズ氏は1970年代にジョージ・ソロス氏とクオンタム・ファンドを立ち上げ、12年間で3365%という驚異的な累積運用益を残したことで知られる。90年代後期には金属など商品投資で巨額の利益を上げた。ロジャーズ氏は中国に愛着が強く、還暦を過ぎてから生まれた娘(四つ)に中国人夫婦を付け、中国語を教え、中華文化圏のシンガポールに移住する計画まで立てている。
しかし、中国株式をめぐっては悲観論者が数では優勢だ。25日に訪韓した米国の著名投資家ウォーレン・バフェット氏は「中国市場は過熱しすぎており、買い銘柄を探すのが困難だ。唯一保有していた中国株の中国石油天然気(ペトロチャイナ)も最近売却した」と述べた。このほか、米連邦準備制度理事会(FRB)のグリーンスパン前議長や香港の財閥トップ、李嘉誠氏も中国株式市場の過熱ぶりに警告を発している。
引用元記事
同じく英デーリー・テレグラフ紙のインタビューの内容が書かれた
ロイターの記事と比べて違和感があります。
U.S. "undoubtedly in recession": Jim Rogers
米国は間違いなく景気後退局面にある:ジム・ロジャーズ
The veteran investor, who predicted the 1999 commodities rally, also said he was still bullish about surging Chinese stock markets despite worries over a bubble.
バブルの心配がされているにも関わらず上昇している中国株市場にについていまだ強気と語った。
"It's not a bubble yet -- if it goes past 9,000 in January I'll have to sell. Bubbles always end badly," he said. "I do not want to sell Chinese stocks. I want to own them forever and I want my (four year-old: Quote, Profile, Research) daughter to own them."
「中国株市場はまだバブルではない。
もし1月に9000ポイントを超えるようであれば、私は中国株を手放さくてはいけない。
バブルはいつも悪い結果になる。」
「私は中国株を手放したくない。私はこの先ずっと中国株を持ち続けて娘に譲りたい。」
中国株に関する記述一部抜粋
引用元記事
引用元記事(原文)
2つの記事を比べてみると内容が大きく違うように思います。
少なくともロイターの記事から、「来年1月に上海株式指数が9000ポイントを難なく超える」というような考えは読み取れません。
どちらの記事が正確にジム・ロジャーズの発言が書かれているか確実に確かめる方法はありませんが、ロイターの記事のほうがいままでのジム・ロジャーズの考えにあっているように思います。
私個人的にはジム・ロジャーズとウォーレン・バフェットの考えは正反対ではないと考えています。
温度差はあっても投機的な資金が流れて過熱しているという現状の中国株市場にたいする見解は2人とも同じ。
その現状分析のうえでジム・ロジャーズは少々の調整の可能性も視野に入れたうえで中国株を保有したまま現状維持で様子見、ウォーレン・バフェットは一時撤退と判断した。
1月に上海株式指数が9000ポイントを超えるようなことがあればそれはバブルなので短期ではその後の大きな調整は避けられず、長期投資家のジム・ロジャーズとしては手放したくはないが現在もっている中国株を一時売却せざるをえないという考えを伝えただけのように思います。