1月20日(サーチナ)
ロジャーズ氏苦言「米財政のまずさは銀行つぶす可能性も」
米著名投資家のジム・ロジャーズ氏は19日、香港で行われたアジア金融フォーラムで、「今後1-3カ月の間に米国で再び銀行の倒産があるかもしれない」と予測、米経済の先行き不透明さを強調し、人民元が今後の「国際通貨」の役割を担う可能性を示唆した。中金在線が20日付で伝えた。
同氏は「米国は現在、これまでの債権国としての立場から、世界で最も負債の多い国に変わってしまった。外国債の総額は13兆米ドルを越え、12-15カ月に1億米ドルのペースで増えている。そのため、米政府は市場救済のため大量の紙幣発行を行っているが、将来的に米国の為替相場を崩壊させかねない。往年の英ポンドの大暴落のように、米ドルは今後、国際通貨としての地位を失うだろう」と述べ、米政府の金融政策を批判し、投資家に米ドル相場の好転を機に、米ドル資産のポジションクローズを呼びかけた。
このほか同氏は「短期的にはユーロが米ドルを席巻するだろう。しかし10-15年後には人民元の自由化が進み、人民元が米ドルに取って代わるだろう」とも予想し、人民元の価値を高め、香港の国際的な競争力を維持するため、香港ドルはドルペッグ制の廃止後、人民元の自由化に伴い使用停止するべきと述べた。
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