BRICSとはご存知の通り、ブラジル・ロシア・インド・中国のことで今後高い経済成長が期待されるといわれている4ヶ国です。
ジム・ロジャーズはこの4ヶ国をどう見ているのか?
×ロシア ロシアについては無法者の資本主義が我が世を謳歌しているとして、全く投資対象として見ていない。
確かに日本から見てもサハリン2プロジェクトへの突然の介入などを見ると、ちょっと投資先としては怖いですね。
ソ連時代に独立した中央アジアの国々(アゼルバイジャン、トルクメニスタン、カザフスタンなど)に対しても、“旧ソビエト圏の共和国に投資する奴はアホだ。”と切って捨てている。(“
大投資家ジム・ロジャーズが語る商品の時代”P207より)
△インド インドに対しても懐疑的でどちらかというと否定的です。
理由として、インド社会に見られる官僚主義、性差別、保護主義といった社会的問題また通信・道路などのインフラが行き届いていないことをあげている。
○ブラジル ブラジルに対しては肯定的です。資源国として資源高騰の恩恵を受けることができると述べている。
◎中国 中国にたいしてはかなりの強気スタンスです。商品投資と並んでジム・ロジャーズが今一番すすめている投資先です。
21世紀は中国の時代で中国語は最も重要な言語になるといって、自分の子に中国語をしゃべれるように教育しているほどの熱の入れようです。
ジム・ロジャーズは1988年にはじめて中国株を買い、この頃から21世紀のはじめには中国が世界最大の経済大国になると言っている。
しかしこの頃は誰にも信用してもらえなかったらしい。(“Brics”という言葉ができたのは2003年)
ジム・ロジャーズが中国を推すのは以下の理由からです。
・中国は共産主義ではあったが、元々は商人階級が多くいた資本主義社会で中国人には長い起業家精神の歴史がある。
・一億人いるとも言われている世界各地で成功している華僑のネットワーク
・朝から晩まで働き、収入の30%以上を貯蓄と投資に回す中国人の勤勉性
中国にたいしては現時点でも強気です。
2007年7月30日「中国の投資家は政府の動向にもっと注目を」ロジャーズ氏
ロジャーズ氏はこのほど上海で行われた国際金融博覧会に参加し、「中国の投資家は政府の動向にもっと注目すべきだ。もし政府が鉄道建設に数十億投資するというなら、必ず大儲けする機会が訪れるだろう。このほか、私の研究結果によれば電力、航空、港湾、教育、農業などの将来にも希望が持てる」と投資家へのアドバイスを披露した。
また水資源に対しても一家言を持っており、「私は世界一周旅行を2回経験したことがあるが、以前に訪れたことのあるいくつかの都市はすでに落ちぶれてしまっている。それは彼らが水資源を失ったからだ。中国も水資源問題をすぐに解決しなければならない、そしてここにも貴重な投資の機会が秘められている」と語った。
しかし、中国以外の新興国は今年の3月にすでに売り払っています。
2007年7月2日 ジム・ロジャーズ氏:新興国市場関連資産、中国以外は売り切った
ロジャーズ氏はシンガポールでインタビューに応じ「新興国市場の関連資産をほぼ全部売り切った」と述べた。具体的にどの市場でどのような資産を売却したかは明らかにしなかった。
やはりジム・ロジャーズのお勧め投資先の国は中国のようです。
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