5月8日(ブルームバーグ):
ジム・ロジャーズ氏:金相場、一段安なら買い増す-非鉄買いも検討
米投資家ジム・ロジャーズ氏は8日、シンガポールでの記者会見で、金や非鉄の最近の下落基調が続くようなら、買い増す考えを明らかにした。
同氏は「金は今、調整局面にある。800ドルあるいは750ドルまで下落する可能性がある。売買のタイミングを計るのは得意ではないが、金がさらに下落すれば買い増すつもりだ」と述べた。
商品相場の上昇基調は7年目に入っており、原油は7日、1バレル= 123.93ドルと最高値を更新。生産不足から小麦、コメ、トウモロコシ、大豆も軒並み最高値を付けている。ただ、金は3月17日に付けた最高値から15%超下げている。ニッケルは2007年に付けた高値から45%安、亜鉛も06年に付けた高値から50%下げている。
ロジャーズ氏は「非鉄買いを考え始めている。まだ実際に買っているわけではないが、一部の非鉄はかなり下落している。調整が続くようなら、恐らく買いを入れるだろう」と述べた。
原油高
ロジャーズ氏は「わたしの見解では原油相場は強気相場の中で150ドルを超え、200ドルにさえ達するのは確実だ。これは短期的な見方ではない。過去 40年余り、大規模な油田は世界のどこにも発見されていない」と述べた。
さらに「農業は今後10-15年間、世界で最も成長が期待できる産業の1つになる」と指摘。ラボバンクなど保守的な農業関連銀行は「日の目を見るだろう」と語った。
コメ価格については供給が増えるまで一段と上昇するとの見通しを示した。「米相場は長い間、暗黒の時代に置かれたが、それでもインフレを控除した実質ベースでは今よりも格段に高い水準にあった」という。ロジャーズ氏は「コメの在庫は非常に低い」とした上で「最近はコメ農家のなり手が不足している」と語った。「中国の若者は30年にわたりコメ農家になるよりも、上海の新しい証券取引所や商品取引所を目指した。それは世界のほとんどの地域でも同じことが言える」と話した。
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