ロイターに、ジム・ロジャーズインタビュー動画がありました。
2014年5月16日(ロイター):
ジム・ロジャーズ流の投資とは、「私がNTT株を買った理由」
以下、動画より一部抜粋
Q:
2年後に日経平均株価は今の2倍になっていると思うか?
ジム・ロジャーズ:
今の水準からは2倍になる可能性はあるだろう。
安倍首相は量的質的緩和を進めているのだから、2倍になってもおかしくない。3倍もあり得る。予測ではないが、3倍もあり得る。
これは世界にとって良いことではない。
日本にとっても良い事ではない。
しかし、日本株を保有する投資家にとっては良い事だ。
Q:
米国株式市場ではダウが過去最高値を更新したが、今、米国株は割高になっているのか?
売りか買いか?
ジム・ロジャーズ:
私は、最高値のときには買いたくない。
S&P500種も最高値を更新したが、構成銘柄は平均で9%下落している。つまりS&P500を引き上げているのは構成銘柄の一部の急伸だ。バイオテクノロジー株やソーシャルメディア株のバブルだろう。
Q:
今年「モメンタム株」が米国市場を動かしていますが、米国市場の新特徴であるモメンタム株がこれほど注目されるのはなぜか
モメンタム株=成長期待や人気で買われる値動きに勢いのある株(参考動画)
ジム・ロジャーズ:
一つには、それだけ成功した株だからだ。米国で成功した株を世界の投資家は買いたがる。
この20年から25年、株式市場はそれほど面白くなかった。でも今株式市場には注目が集まりいかにして儲けようかと皆考えている。
そしてモメンタム株に投資した人は儲けているのだ。モメンタム株で儲けた人はそれを友人に話し、友人はその友人に話すのだ。
しかし、私は、モメンタム株には投資しない。その反対だ。
賢いトレーダーではない私がこの生涯で学んだことは、動いているバスに飛び乗るのは危険だということだ
勢いのある株に投資するのは私のやり方ではない。
でも自信があるなら、自分のやり方で投資をすればいい。
金儲けの方法は一通りではないのだから。
Q:
では、ジム・ロジャーズ流の株見極め術はどんなものか
ジム・ロジャーズ:
割安の株を見つける努力をすることだ。
そして肯定的な変革が見える株を選ぶ。
だから15年動かなかったNTTを買った。
新しい経営陣は劇的な変革を起こそうとしている。
本当に変革するかは分からないが、そうなれば、株価は急伸するだろう。
NTTを推奨しているわけではないが、日本でそのような状況を見極めれば金儲けにつながるのだ。
バーで、NTTを買ったと話せばほとんどの人はその場を離れる。
しかし、モメンタム株のすごいバイオ株を買ったと話せば、皆、興奮して、それはすごいということになる。
私は、つまらない、退屈な株を探すのが好きなのです。
上昇率について断言しているわけではもちろんないですが、日経平均株価について1~2年スパンではかなり強気なようです。
NTTについて、ジム・ロジャーズが注目している「変革」はわからないですが、割安なディフェンシブ銘柄として買っている側面もありそうです。