ジム・ロジャーズは今年の3月にIMFが金を売却すれば、金価格が下落するので長期的にみて金を買う最高の機会が訪れると発言していました。
3月3日(CNBC):
ジム・ロジャーズ
「私はいくらか金を所有しています。もし金が下がったら、私は買い増すでしょう。」
「IMFは金を売ろうとしています。もし彼らがそれを実行すれば、彼らは金の値段を大きく下げることになるでしょう。もし、それが実現したなら、それが長期的にみて金を買う最高の機会になるでしょう。」
引用元記事
そのIMFが18日に理事会で、保有する金の約8分の1に当たる403・3トン分を売却することを決めたとのことです。
9月19日(共同通信):
IMFが金売却決定 403トン、1兆2千億円分
国際通貨基金(IMF)は18日の理事会で、保有する金のうち、約8分の1に当たる403・3トン分を売却することを決めた。米メディアによると、売却する金の価格は現在の市場価格で130億ドル(約1兆2千億円)程度になる。
IMFは金売却で得た資金を運用し収入源を多様化する。収入が減っているIMFの運営を安定させるのが狙い。運用益の一部を低所得国に対する支援にも活用する。
IMFは金市場への影響を避けるため、各国の中央銀行や政府部門に相対で売却し、直接市場に放出しない。
引用元記事
9月19日(NIKKEI NET):
IMF、金130億ドル分売却 途上国向け融資の原資に
国際通貨基金(IMF)は18日の理事会で、自らが保有する金403.3トンを売却することを決めた。現在の市場価格で約130億ドル(約1兆 1900億円)で、金融危機の打撃が深刻な新興・途上国向け融資の原資に充てる。各国の中央銀行や公的部門への相対取引なども利用し、金相場への影響は最小限にとどめる構えだ。
売却量はIMFが保有する金の8分の1、金の2008年の新規供給量(3,468トン)の10%程度に当たる。金の国際価格は最高値水準で推移しており、IMFの売却動向が相場の変動要因になる可能性もある。
IMFは08年4月に加盟国への融資などを実施していく原資を調達するため、金を売却する方針を固めていた。市場では外貨準備に占める金の比率が低い中国やロシアが有力な買い手になるとみられている。
引用元記事
共同通信は「直接市場に放出しない」と書いていますが、NIKKEI NETは「中央銀行や公的部門への相対取引なども利用する」と、若干内容にくい違いが見られる気がします。
金403.3トンを、いつ売却するのか(一気に売却するのか分散していくのか)、どこに売却するのか(中央銀行や公的部門へか市場へか)で価格に与える影響が違ってきそうです。
またIMFの収入が減っているようなので、今後追加で金売却するのかなどの動向が気になるところです。
【参考】
金価格6ヶ月チャート
引用元(違う期間の金価格チャートあり)
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