4月14日(日本経済新聞):
ジム・ロジャーズ氏が語るインフレ、商品、中国
――商品相場の高騰は、米国の農地価格にどのような意味を持つのか。
「商品相場の高騰は、既に米国の農地価格を押し上げており、今後もさらに大幅に上昇するだろう。アイオワ州の農地価格は上昇しており、それに伴って同州のコンドミニアムの価格も上昇している。そうした状況は続くだろう。農業は今後10年、20年、30年にわたり、極めて収益性の高い産業になるだろう。農業従事者を含むあらゆる資源が不足しているため、今後数年以内に大規模な食糧危機が起きる可能性が相当高い。米国のある州では農業従事者の平均年齢が58歳に達している。10年後には、まだ働いているとしても68歳になる」
「同じことが世界中で起きている。日本政府はちょうど『今後どうすべきか』を検討し始めたところだ。試験的に中国から農民を受け入れ、農地の耕作を任せることまで始めた。このため米国はもちろん、世界中の農地価格は今後上昇する。そして農業は今後10~20年にわたって、最も魅力的な職業の 1つになる。今後は証券マンではなく、農民がランボルギーニを乗り回すようになり、証券マンはタクシーを運転するようになるのだ。私の見立てが正しければ、目端の利く連中は農場経営者の下で働けるように、トラクターの運転の仕方を覚えるだろう。そしてランボルギーニで別荘に乗りつけ、高い報酬を得るのだ」
――米国人の投資家で、そうした状況が見えているとしたら、将来に向けてどのような投資をすべきだろうか。
「農地、農作業、種苗、肥料、トラクター、農村地帯の小売業などに関連する企業を買うという手がある。投資する方法はたくさんある。そうした業界に強い銀行で、成長や繁栄を謳歌するところも出てくるだろう。だが最良の方法はもちろん、コメの先物や先物自体を買うことだ。やり方はいろいろある」
引用元記事(一部抜粋)
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