毎日新聞の、ジム・ロジャーズインタビュー記事です。日本についての見解・投資動向を多く語っています。
10月27日(毎日新聞):
聞きたい:米国人著名投資家、ジム・ロジャーズ氏
--金融危機から1年余りが経過し、世界経済は回復の動きも出ています。
各国の政府が大量にお金を使ったおかげで改善しているように見えるだけだ。自律的な回復ではなく、危機が去ったとは言えない。
米国経済は消費が低迷し、問題解決のために政府は借金を重ね、一時的な雇用対策などに重点を置いている。産業の競争力の向上にはつながらず、問題を先送りしている。「失われた10年」、いや「20年」に突入したかもしれない。一方、中国政府は競争力をつけるような分野に投資しており、米国との差が鮮明になっている。
--日本の政権交代が経済に及ぼす影響をどう見ますか?
政府は「未来は明るい」と言うもの。ただ、私自身は投資について政府のアドバイスを受けないことにしている。
政権交代があれば、恩恵を受けるところとそうでないところが出る。日本の新政権は出生率を上げる政策に力を入れるので子育て関連の企業は恩恵を受けるが、公共事業削減を目指しているため建設業のような企業は先行き厳しいのではないか。
--日本に対する投資スタンスは?
次の10年を見通すとアメリカに比べると債権国の日本の方が期待できる。私も日本円は保有している。最近は円高傾向にあり、円はまだ上昇するはず。
ただ、日本は少子高齢化に直面しているうえ、巨額の財政赤字を抱えているため、将来的に円を手放さなければならない時期が来るかもしれない。
日本の国債は投資への意欲をなくすような低金利だから保有しない。
引用元記事(一部抜粋)
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