日経ヴェリタス連載第四弾です。
日経ヴェリタス 2009年11月1日号
ジム・ロジャーズ「市場の旅人が来た道」 4
「株式の死」の70年代、資産を34倍に
ジム・ロジャーズがジョージ・ソロスと組んでクォンタム・ファンドで活躍していた時期について書かれています。
この頃の、ジム・ロジャーズの活躍として2つの事例があげられています。
事例1.
石油・ガスの需給から関連株が上昇すると予測し、オイルショック時に大きな利益を得る。
事例2.
当時米国の技術と米国流の訓練を導入して世界最高のパイロットと戦闘機をもっていると言われたイスラエルの戦闘機が、追尾システムを持つ電子機器を積んだエジプトの戦闘機に打ち落とされた。
事件を機に、米国が今後軍事に予算をかけることになると予測し、当時割安だった防衛産業に投資し、その後大きな成果をあげた。
ジム・ロジャーズはよく「割安かつ“変化が起こっているもの”に投資しろ」とよくアドバイスしています。
事例1でジム・ロジャーズがとらえたのは、
「需要と供給の変化」です。需要・供給の重要さは講演などでよくジム・ロジャーズが繰り返し発言しています。
事例2でジム・ロジャーズが予測したのは、
「新たな政策による政府予算の流れの変化」です。つまり、今後、その国の重大な政治課題としてあがりそうなものを予測し、その課題解決に大きく政府予算がさかれた時に恩恵を受けそうな業界・企業を探して見つけ投資しています。
最近の例では、ジム・ロジャーズは今の中国の有望分野として、水処理やインフラ、そしてコモディティをあげていますが、これらを有望視する理由の一つとして、今後、中国政府が問題解決のためにこれらの分野にさらに予算を投入していくと予想しているからだと思われます。
変化をとらえたり予測するのは大変難しいことですが、「新たな政策による政府予算の流れの変化」は比較的予測しやすい気がするのですがいかがでしょうか?
【参考】
10月27日毎日新聞より
ジム・ロジャーズ:
日本の新政権は出生率を上げる政策に力を入れるので子育て関連の企業は恩恵を受けるが、公共事業削減を目指しているため建設業のような企業は先行き厳しいのではないか。
引用元記事
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