昨日のテレビ東京「NEWS FINE」の、ジム・ロジャーズインタビューの一部をまとめました。
5月26日(NEWS FINE)
ジム・ロジャーズ単独取材
注目の商品はこれだ!
【ユーロ】
ギリシャや一部の国がユーロをいいように利用した。ユーロに加盟するだけで、優良国ドイツのように低い金利で市場からお金を調達できるようになる。政治家はこれで低金利で借金を積み重ね暴走した。一部の国の長引く腐敗政治がユーロを汚してしまった。
ユーロという通貨は10~15年後には完全に消滅するだろう。秩序がもう守られていない。無法地帯だ。
私もユーロを持っているが、真剣に考え直している。このインタビューがなければ、今日にもユーロを売る決断を出していたと思う。
【金】
金の価格が高騰している。これは多くの人が紙の通貨に対して不安を抱き始めた証拠だ。
私は金を持っているし売るつもりはない。これからまだ上昇するだろう。金は2000ドルくらいまでの上昇もありえる。
【銀】
もしこれから何か買うなら金ではなくて銀だ。金は高値を更新しているが、銀は歴史的な高値から低い水準で取引きされている。投機的な側面が強いものの、もっとも高いときは今の2倍ほどの値段で取引きされていた。(参考チャート)
実需としては、これまで主だった写真フィルムとしての利用は減少している。一方、太陽光パネルやプラズマテレビなど新しい用途が拡大している。
しかし金価格の上昇に比べていまだ割安な水準にあり、いずれマネーが銀に流れ込むだろう。
【参考】
世界の銀加工用内訳
広がる銀の用途
●PDP(プラズマディスプレイパネル)
大型のフラットディスプレイは現在プラズマが主流です。PDPは二枚のガラスの薄板から成り立っており、視聴者に向かっているその板の裏には人間の髪の毛よりも薄い銀の膜が塗られており、それが蛍光体として色に反応して視聴者の目に届くということらしいです。2006年には世界で1000万台売れており、2010年までに2500万台は売れると見られており、家電の大ヒット商品となっています。
●太陽光電池
太陽光から電流を取り出しそれを電線に送る上で銀が広く利用されています。
引用元記事:池水雄一のゴールドディーリングのすべて2
写真フィルム需要は大きく落ち込んでいますが、工業用品需要の上昇によって、銀需要全体は横ばいまたは微減に納まっているようです。
銀の太陽電池パネル・プラズマテレビ需要に関して、タイムリーなニュースを見つけました。
【参考】
5月24日(Asahi.com)
DOWAエレ、銀粉の生産設備増強-年度内に月100トン規模
DOWAエレクトロニクスは10億円以上を投じて銀粉の生産設備を増強し、生産量を引き上げる。現在の月産能力は50トン前後と見られるが、年度内に月100トン前後まで引き上げる。プラズマディスプレーパネル向けの堅調な伸びや太陽電池パネル向けの需要増加を受けて、設備増強し供給体制を整える。
(中略)
同社の電子材料向け銀粉は現在約30%程度の市場シェアを持つと見られる。これをさらに約40%程度まで引き上げて戦略製品に育てる考え。
引用元記事
生産量を2倍にも増やするにも関わらず、市場シェア率の目標は40%に留めているとこうことは、やはり競合他社も生産量を増やすことが予想されるからだと思われます。
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