再生可能エネルギーと原子力についてのインタビュー記事です。
2年以上前の記事になりますが、日本も「再生可能エネルギーの固定価格買取制度(FIT)」が始まりタイムリーな記事だったので紹介させて頂きます。
2010年3月(大野和基のBehind the Secret Reports)
原子力発電は経済的競争力がある
世の中ではこれから大きな成長が見込めるだろうジャンルとして、グリーン(環境)産業に注目が集まっているようです。
とくに政治家たちにとって、グリーン産業は非常に人気があります。
しかし、彼らがグリーン産業を好きな理由は、市民にアピールしやすい、という理由にほかなりません。
「私は汚い空気が好きです」といいたい政治家は誰もいないでしょう。「私は綺麗な空気が好きです。件の悪人からエネルギーを買う必要はありません」と皆の前で堂々と話すことで、自分たちは正しいことをしているとアピールしやすいから、グリーン産業が好きなのです。
しかし残念なことに、殆どのグリーンエネルギーは経済的な競争がとても激しい。そして、多くの会社は助成金、つまり税金を政府からもらっているのです。さらにいえば、殆どの市民はその産業に対して自らが税金を払っていることに気づいていません。一部の人は内情を知っているので、そのような政治家の発言に耳を傾けることはありませんが、その他のほとんどは「私も綺麗な空気が好きです。そのような産業には将釆があると思います」と言ってしまうのです。
しかし、それは本当に世界にとってよいことでしょうか。アメリカにとって、日本にとってよいことなのでしょうか。答えはノーです。
なぜならそのような産業から雇用か生み出され、たしかに仕事は作られるでしょうが、そのような仕事に掛かるコストのほうが、その仕事が生み出す利益よりも高くつくからです。
それは結果として、国家の財政に害を与えてしまうのです。
だからといって、グリーン産業を完全に無視するわけにもいきません。
とくに日本では、太陽光発電、エコカーなど各ジャンルで先進的な技術をもつ企業が多く存在しています。そのような日本のグリーン産業でどのような部分に将来性があるか、私はいま様子を見ているところです。
少なくとも、これまでのところは、そのような産業に一切投資はしていません。経済的に競争力があるものを知らないからです。もしかしたら怠けているだけかもしれません。太陽光発電や風力発電の会社で競争力のあるところがあり、助成金なしにきちんと運営されているならば、私はその会社を知らねばならないでしょうし、そこで大儲けすることもできるでしょう。
いま確実に理解していることは、原子力は経済的に競争力がある、ということです。実際のところ、原子力発電は他の電力よりも割安です。多くの国が原子力発電を推進していることは知っていますし、私自身も原子力発電に投資しています。経済的に見たときに、原子力発電は採算が合うからです。
引用元記事(一部抜粋)
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